サウジ戦、「データ上は圧勝」の日本は何故敗れたか 名良橋晃氏が見る「後ろ向きのパス」の背景

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「唯一可能性を感じた」選手は...?

   今大会は東京五輪アジア最終予選を兼ねており、日本をのぞく上位3チームが五輪出場の切符を得る。日本は開催国枠での五輪出場が決まっているわけだが、今大会は本番までの数少ない真剣勝負の場となる。

「相手は本気モード。一方、日本は誰しも最終的な五輪メンバーに入りたい思いがある。そうした見えないプレッシャーがある中で、ミスを恐れて、大胆さが失われていた。セーフティなプレーを選びがちになってしまった」(名良橋氏)

   消極的なプレーの背景には、五輪代表の選考レースから振り落とされまいとする気持ちもあったかもしれない。ただ、その中でも気を吐いた選手が、今大会唯一の海外組でサウジ戦も同点ゴールを決めた食野だという。名良橋氏は「自分で何かやってやろうという積極性がプレーにも表れていた。気持ちを出してプレーしていたし、唯一可能性を感じた。思い切りの良さは他の選手に足りなかった部分だ」と評価する。

   今大会は4チーム×4組でGLを行い、各グループ上位2チームが決勝トーナメントに進出する。日本は12日にシリア戦、15日にカタール戦と、中2日ずつで2試合を残す。次戦の展望を名良橋氏はこう話した。

「スタメンはある程度入れ替えてくるだろう。チームコンセプトがある中で、自分の特徴をいかに出せるかが大事。森保監督も選手の特徴を見て代表に選んでいる。サウジアラビア戦は食野選手が気持ちを出していた。次は結果に加え、これは期待できると見ている者に感じさせるプレーを、すべての選手に見せてほしい。逆にこれが初戦で良かったのではないか。危機感をもってシリア戦に臨んでほしい」

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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