不発弾見つかったのは「キアム」型
米国側は、イランは短距離弾道ミサイル16発を発射し、うち12発が着弾したとしている。残る4発は途中で落下したことになり、すくなくともその一つがキアム型だとみられる。イラク諮問評議会(IAC)のファハド・アラアルディン議長が、その残骸の写真をツイートしている残骸はアサド空軍基地から30キロ離れた場所で発見され、「爆発せず、地域に被害者は出なかった」という。
国際戦略研究所の英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)のマイケル・エレマン氏は、このツイートを引用しながら、写真に映っているのはキアム型だとの見方を示し、「弾頭は大気圏再突入前に機体から分離するので、爆発しなかったことに驚きはない」と指摘した。
これらの情報を総合すると、ファテフ型は比較的正確に目標に命中したのに対し、約2倍の射程距離があるキアム型には性能に難がある可能性もある。
この2種類のミサイル以外にも、ウクライナの旅客機がイランの首都テヘラン付近で墜落した事故では、イランが誤ってミサイルで撃墜した可能性が指摘されている(イラン側は否定)。イランのミサイル発射をめぐる能力が引き続きクローズアップされることになりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)