声優・歌手の鈴木みのりさんがヒトカラ(1人でカラオケ)をしていたら、見知らぬ男に部屋に入り込まれた体験をツイッターに投稿した。
ネット上では、この状況に近い「ヒトカラナンパ」というナンパの手口が拡散されており、警戒を呼び掛ける動きも出ている。
突然男が「お一人ですか」と乱入
鈴木さんは2020年1月5日にツイッターで、
「妹と母の用事が終わるまでひとりカラオケしてたら、急に男性が入ってきて間違えたのかと思いきや『おひとりですか?』って声をかけてきて、何も無かったけどびっくり!ちょっと怖いよね」
と体験を投稿した。これを見たツイッターユーザーから、「ちょうどそう言うナンパのツイートを見かけた」「最近また増えた手口のナンパみたいです」といった反応が出ている。
1人でカラオケをしている女性をマークし、偶然を装って部屋に入り声をかける――鈴木さんの体験は、1月初旬にツイッターなどで拡散されていたナンパの手口に酷似していた。
元ネタは数年前のものか
拡散されている「ヒトカラナンパ」の手口の出典をさかのぼると、アダルト系まとめサイトに投稿された、アダルト雑誌のキャプチャ画面に行き着く。この記事自体は2011年頃に書かれたものと推定されるが、20年の1月に当該サイトに投稿されていた。
手口は1人でカラオケ店に入る若い女性をマークし、店内で店員の隙を見て部屋番号を盗み見ると、部屋に入って女性に声をかけるというもの。ただし、店によっては女性が利用するフロアを隔離していたり、部屋番号がわからない予約システムだったりで、声掛けに至る確率は高くない。記事では複数の店舗でナンパを試みるも店員に警戒される、女性に拒否されるなどで失敗している。
このようなナンパの手口は時折女性への警戒のためネット上でも共有されていて、目新しい手口とはいえない。しかし今回ネットに投稿されたことで手口が拡散し、実際にナンパ行為に至った男が出た可能性も考えられる。鈴木さんのようにヒトカラ中に乱入されたという体験談は他にもツイッターに投稿されており、被害は後を絶たないようだ。女性の側への防衛手段として、「外から見えないところに座る」「ドア前に椅子を置く」「部屋の電話機を落として通話状態にする」などの手段も拡散されている。