令和になって初めての新年一般参賀が2020年1月2日、皇居であり、宮内庁によると6万8710人(速報値)が足を運んだ。
天皇陛下は計5回にわたって皇后雅子さま、秋篠宮ご夫妻と長女眞子さま、次女佳子さまら皇族方と宮殿・長和殿のベランダに立ち、そのうち午前中の3回には上皇ご夫妻も出席。19年5月の代替わり後、天皇陛下と上皇さまが公の場で同席するのは初めて。天皇陛下は19年には台風19号をはじめとする自然災害が相次いだことから、「本年が災害のない、安らかで、良い年となるよう願っております」などと述べた。
「身を案じています」被災者を思いやる
天皇陛下は19年11月に開かれた「国民祭典」でも、
「寒さがつのる中、避難を余儀なくされ、生活再建が容易でない方が数多くおられることを案じています。復旧が進み、被災された方々が安心できる生活が1日でも早く戻ることを、心から願っています」
などと災害について言及。19年12月には被災地を見舞うため宮城、福島両県を訪問していた。一般参賀での「おことば」でも、
「新しい年を迎え、皆さんとともに祝うことをうれしく思います。その一方で、昨年の台風や大雨などにより、いまだご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています。本年が災害のない、安らかで、良い年となるよう願っております。年の初めにあたり、我が国と世界の人々の幸せを祈ります」
と、改めて被災者を思いやった。
平成としては最後だった19年の新年一般参賀では、当初は5回のベランダに立つ予定だったが、想定よりも人出が多く、急きょ2回追加。平成としては最も多い15万4800人が足を運んでいた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)