井岡VSロマゴン、もし実現すれば展開は
12月23日に横浜アリーナで約1年3カ月ぶりのリングに上がったロマゴンは、フィリピンの格下ボクサーを2回TKOで仕留めた。ロマゴンはスーパーフライ級に階級を上げてからの世界戦では1勝2敗と、関係者からスーパーフライ級は限界であると指摘する声もあるなか、ロマゴンは改めてスーパーフライ級で王座返り咲きを目指すことを公言。標的を井岡とヤファイに絞り、今年2月末に復帰第2戦目を予定している。
スーパーフライ級で井岡VSロマゴン戦が実現した場合、試合展開はどうなるのだろうか。井岡の最近のファイトをみると、より攻撃的なスタイルになっている。このスタイルになってから攻撃力は増したが、一方でまともに被弾する場面が多くなった。相手の正面に立ち、なおかつパンチの届く距離で戦うためカードしきれないパンチが顔面にヒットする。シントロン戦でもまともに左ストレートを食らう場面が何度も見られた。
スーパーフライ級では体力面での優位性に欠けるとされるロマゴンだが、パンチの正確性や威力は世界トップクラスのものがある。シントロンと比較すると、経験値を含めすべてが上回っている。井岡はロマゴンと拳を交えるにあたって、シントロン戦とは異なる戦略をとるだろうが、シントロン戦のように何度もまともにパンチを浴びれば、命取りになりかねないだろう。
13歳でボクシングを始め、今年3月で31歳となる井岡。ボクサー年齢からいえば決して若くはない。本人も理解しているのだろう。井岡がこだわるのは王座統一。エストラーダ、ヤファイ、ロマゴン...。2020年の井岡から目が離せない。