ネットニュースから振り返る2019年 闇営業から即位礼まで...「情報」の流れ、変化加速

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   令和元年が終わる。新天皇即位や芸能人の結婚など、明るい話題が相次いだ一方で、子どもたちや未来ある人々を巻き込む事件・事故も目立った。

   そんな1年をネットニュースはどう伝え、ネットユーザーはどう受け取ったか。J-CASTニュース編集部員の視点から、2019年を振り返ってみよう。

  • 「新元号」がSNSで拡散される時代に
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マスコミとネット民の「温度差」が際立った

   まずは、J-CASTニュースの記事で、今年よく読まれた記事をご紹介する。サイト本体のPV(ページビュー)や配信先でのそれなど、さまざまな指標があるが、4月22日掲載の「池袋暴走『逮捕されない』本当の理由とは 弁護士が指摘する『あえてしない』可能性」は、最も注目を集めた記事の一つだ。

   東京・渋谷で起きた暴走事故から3日後の記事だが、当時のネット上では「なぜ加害者が逮捕されないのか」と疑問視されていた。飯塚幸三容疑者(11月に書類送検)は、かつて旧通産省・工業技術院の院長を務めていたことから、一般市民より優遇されているのではとの声があったのだ。

   この翌日には、続報として「なぜ『上級国民』への怒りは絶えないのか 池袋事故に専門家『条件そろってしまった』」を掲載し、こちらも多く読まれた。「上級国民」なるスラングは、15年の東京五輪エンブレム盗作疑惑を機にネット上では広く知られていたが、暴走事故をきっかけに一般にも浸透。ついに流行語大賞にノミネートするまでになった。

   マスメディアとネットユーザーの温度差も目立つ1年だった。暴走事故でいえば、多くのメディアが「容疑者」ではなく「~さん」「元院長」などと呼んでいたことが、「上級国民への忖度なのでは」と指摘された(J-CASTニュースは書類送検を機に「容疑者」とした。呼称をめぐる問題は「池袋暴走『元院長』、送検されたら『容疑者』に? 各社報道から読み解く『呼称の行方』」参照)。また、大津園児死亡事故会見での「園長への質問」(5月)、京都アニメーション放火事件をめぐる犠牲者の実名報道(7月)などでも、既存メディアの論理と、ネットのそれとの差が際立った。

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