「自分の人生を生きたら」 林死刑囚長男、差し伸べられる手への感謝と「逃げられない」思い

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「一人の人間、男として、接してくれた」

   トークイベントに出演し、人と触れ合ったという。

「ずっと1人で生きてきて、世間の人と触れ合うことってあんまりなかった。(トークイベントで人と)触れ合ったことで、自分の今までの生活が異常だったことにも気づきました。それが日常で、ぼくとしてはもう差別されるのが当たり前。意見なんか言える立場じゃないと言うと、『そんなことない』って手を差し伸べてくれようとするんです。『ぼくなんてぼくなんて』という生き方をずっとしてきていて、社会でいう最下層に位置している。だから、死刑問題についても言及はしない。『国に思うことはないの』とか、『支援するNPOとかもあるんだよ』とか言われ、『おこがましくてそんなことは』と言うと、『何を言っているの』と。ちゃんと手を差し伸べてくれる人もいるんだというのは、トークイベントで一番感じましたね」

   一人の人間として、「接してくれた」ことにうれしさや「驚き」を覚えた。「『死刑囚の子どもですよ』というと、『それが何よ』みたいな。そういう見方をせずに、一人の人間、男として、接してくれた」。

   そして、会場で人々が接してくれたことは、自己肯定感にもつながった。

「(ツイッターでの)発信含めて、始めてみてよかったですね。この間の記事の感想は何て書かれているんだろうって、隠れてこそこそずっとチェックしていたりしたんです。(記事の内容を)これは否定したいなと思っても、我慢して『仕方ない、仕方ない』って終わらせていたんですけど、そこで自分も発信していいんだと」

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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