IR汚職は「疑獄」に発展するのか 若狭勝氏「特捜部の今後を占うことになる」

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「司法取引を前提に動いている可能性がある」

   元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、「特捜部が司法取引を前提に動いている可能性がある」との見方をJ-CASTニュースの取材に示した。

   今回の事件では、北海道でのIR参入が結果としてとん挫している。「ワイロを渡しても動いてくれなかった、役に立たなかったとの怒りから、政治家らを刺す目的で、捜査当局に情報提供をする可能性はあるかもしれません。普通は、自分も処罰されるので踏み留まりますが、今は、司法取引の制度がありますから」と若狭氏は言う。

   逮捕された男や中国企業元幹部ら贈賄側3人のうち、一部が容疑を認めているとも報じられている。

   現時点で、疑獄事件になるかについて、「その可能性は少ないと思います」としながらも、こう指摘した。

「自民党などの幹部2、3人を逮捕すれば、疑獄事件になるでしょう。特捜部が、不正をただすスタンスを貫くか、政権をぐらつかせると忖度するか。本腰を入れて政権に対峙する覚悟があるかどうかで、特捜部の今後を占うことになると思いますね」

   野党議員に疑惑が及んだケースについては、「国会で質問できる職務権限がありますから、IRや中国に寄り添った内容だったとすれば、収賄罪が成立すると思います」としている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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