サンフレッチェ広島サポが「#紫を取り戻せ」 「赤い」アウェーユニに激怒、クラブに対応を聞いた

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「撤回は考えていません」

   クラブは明確な信念とコンセプトを持って決定したということだ。とはいえ、サポーターの反発はかなりの熱気を帯びている。その「温度差」は事前に予測できなかったのか。

「心配する声は多少ありました。だから発表も、当クラブ単独でなく、ナイキさんの後に追いかける形にしました。しかし、これほど反対される懸念はありませんでした。

私どもは『スポーツを通して平和を』というメッセージを発信しています。ナイキさんから、五輪という平和の祭典を盛り上げる取り組みを、関係するJの3クラブでやりたいという趣旨を聞き、賛同しました。

『五輪イヤーに日の丸の赤白で』というコンセプトを3チーム合同で実現することで、いわばナイキ連合として五輪を盛り立てていく取り組みです。そこでうちだけ違う色となると、コンセプト自体が曲がってしまう。こうしたさまざまな要素のトータルでナイキさんの提案を受け、赤を使うことにしました。心配はありましたが、趣旨の価値の方が大きいと判断しました」(同)

   ファースト(ホーム)より先にセカンドを発表した「少し異例」という順番の問題もある。同時に発表していれば、メインとなるホームユニはどんなデザインだろうかという方に目が行ったかもしれない。そのうえ浦和・鹿島という赤を基調としたクラブと横並びで発表したため「より刺激が強くなったと思う」という。

   ではホームユニは、といえば当然「紫」だ。「『紫の誇りを捨てたのか』といったご意見も頂きましたが、捨てていません。ファーストはもちろん紫でいきます」。担当者は即答した。

   批判が相次いでいるが「撤回は考えていません。今季はこのアウェーユニフォームでいきます。我々も信念をもって決めています」と見直す予定はない。ただし「頂いたご意見や、サポーターとクラブとの間にギャップがあったことは真摯に受け止めます。次回以降のユニフォームで考えていかなければなりません」と話している。

   ナイキジャパンは25日、広島、鹿島、浦和のアウェーユニをほぼ同じデザインにしたことに「手抜き」「怠慢」といった厳しい意見が届いている現状について、「浦和レッズはクラブカラーのスポーツレッド、鹿島アントラーズはクラブカラーのディープレッド、サンフレッチェ広島は広島東洋カープの赤からインスパイアされたサルサレッドと、それぞれ違う赤色、クラブカラーを尊重した形にしております」と取材に答えた。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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