クラブにはメールで約600件の問い合わせ
「#紫を取り戻せ」のハッシュタグも作られ、多くのユーザーが声をあげている。23日にはツイッターで盛り上がっているワードを指す「トレンド」に「サンフレッチェ」が入るほどの勢い。クラブ公式アカウントが発表をシェアした投稿には450件以上のリプライが届いており、多くが批判とともに撤回を求めている。サプライヤーのナイキに対しても、「ナイキはホンマ手抜いたな。ユニフォームに」「ナイキの怠慢。クラブカラーをなんだと思っていやがる」といった声があがっている。
ナイキの発表にあるとおり、3クラブのカラーは浦和と鹿島が「赤」であるのに対し、広島だけは「紫」だ。さらに、赤を使う説明としてホームタウンを同じくする「広島カープ」を引き合いに出したことが重なり、クラブとしての「アイデンティティ」を問う声もあがる事態となったようだ。
さらに言えば、浦和と広島は「因縁」めいたものがある。広島で育った選手が毎年のように浦和に移籍していく時期が主に10年代前半にあり、ネット上では「サンフレッズ浦島」などと揶揄された。それもGK西川周作、MF柏木陽介、DF森脇良太、DF槙野智章(海外移籍を挟む)、FW李忠成(同)など日本代表クラスの選手が多かったため、両クラブに限らず、広くJリーグファンの間で議論が交わされた。今回のアウェーユニのカラーについてもネット上では「なんか昔浦和にやたらめったら選手引き抜かれてたの思い出して頭痛くなったわ笑」といった声がある。
嘆きの声はクラブ側にも伝わっている。サンフレッチェ広島の広報担当者は24日、J-CASTニュースの取材に応じ、すでに電話で数十件、メールでは約600件の問い合わせが来ていると明かす。多くはカープと同じ色への反発、ライバルクラブの浦和や鹿島などと同じ色への反発、そして「紫は捨てたのか?」という怒り。担当者は「頂いたご意見は真摯に受け止めます」としつつ、
「セカンド(アウェー)のユニフォームカラーは今までもさまざまな挑戦をしており、それほど『紫』にこだわってこなかったのは事実です」
と話す。