グレタさん「床座り写真」で注目 ドイツ鉄道「ファーストクラス」はどんなサービス?

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「『DBはよく遅れる』のが常識」

   ところで、DBの「ファーストクラス(一等車)」「クルーの対応」とはどういうものだったのだろうか。DBのICEなどの高速列車は一等車と二等車があり、一等車は二等車より座席幅が広く、軽食サービスが受けられてラウンジを利用できるなどのメリットがある。この件を報じた英メディア「ガーディアン」のサイトによれば、グレタさんは父親と同乗しており、クルーは「LIEBLINGSGAST」というチョコレートを配ったと報じている。これは通常は一等車の乗客専用のサービスだが、列車が遅れれば二等車の乗客にも配られるものだそうだ。

   一方今回グレタさんが遭遇したように、ドイツの鉄道は突然の遅れや運休が珍しくない。ヨーロッパの鉄道事情に詳しいフリーライターの新田浩之さんによれば、「数十分単位の遅れは珍しくなく、ドイツ人にとっては『DBはよく遅れる』のが常識になっています」「また大都市同士を結ぶ列車は混雑するので、特に二等車は事前に予約することも定着しています」という。グレタさんとDBの舌戦をウェブで報じた米メディア「スタートリビューン」は「かつては時間に正確だったドイツ鉄道だが、近年は遅れや突然の運休、高額な運賃で批判にさらされている(編集部訳)」とも述べている。発端となったグレタさんが床に座っている写真も、元をたどればDBの突然の運休のせいかもしれない。

   グレタさんは12月17日、「驚くべきことに、メディアはCOP25が失敗に終わったことより、ティーンエイジャーの鉄道の旅に興味を持っているようです」とツイートし、メディアがこの舌戦を頻繁に報じていることに疑問を表明している。

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