井上、カシメロ両陣営が来週にも初交渉へ フィリピンの地元メディアが伝える

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   ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26)=大橋=とWBO同級王者ジョンリル・カシメロ(30)=フィリピン=の王座統一戦に向けて両陣営が本格的に始動する。2019年12月17日、フィリピンの地元メディア「Tempo」が報じたもので、来週に日本で両陣営による交渉が行われるという。

   日本のボクシングファンが注目する井上の次戦は、WBO王者との王座統一戦の可能性が出てきた。フィリピンの地元メディア「Tempo」によると、カシメロをプロモートするMPプロモーションズのショーン・ギボンズ氏が来週、来日して井上をプロモートするトップランクのボブ・アラム氏と交渉の場につく予定であることを明かした。

  • 井上尚弥(2016年撮影)
    井上尚弥(2016年撮影)
  • 井上尚弥(2016年撮影)

統一戦ならばIBF王座ははく奪の可能性が...

   井上の次戦を巡っては、IBFが同級1位マイケル・ダスマリナス(27)=フィリピン=との指名試合を指令。井上がIBFの指令に従わず、カシメロとの王座統一戦を優先させた場合、王座をはく奪される可能性が高く、カシメロ戦が実現すればWBAとWBOの2つの王座がかかった統一戦となる見通しだ。

   WBO世界バンタム級暫定王者だったカシメロは今年11月30日にWBO世界バンタム級の正規王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)と王座統一戦に臨み、不利の予想を覆して3回TKOで王座統一に成功。バンタム級の王座統一を目標に掲げる井上は、カシメロとの統一戦を希望していた。

   井上は海外メディアが格付けするパウンド・フォー・パウンド(PFP)で常に上位にランクされ、世界的に注目されている選手。ボクシングの本場米国では、トップ選手は常に高いレベルの選手との対戦が求められ、IBFの防衛戦よりもWBO王者との王座統一戦へ向かうのは当然の流れかもしれない。

IBFへの返答期限は来年1月中旬

   井上の次戦は来年4月に米ラスベガスで行われる予定で、WBO王者との王座統一戦ならばより注目度は上がるだろう。11月7日のノニト・ドネア(37)=フィリピン=との一戦で負った右目眼窩底骨折の経過は良好で、来年1月にはスパーリングを開始し、2月に合宿を行う予定だ。

   井上陣営のIBFへの返答期限は、来年1月中旬までとされる。来週、両陣営のプロモーターが顔を合わせて交渉のテーブルにつくことで一気に話がまとまる可能性がある。井上が望むように次戦はWBO王者との王座統一戦となるのか。両陣営の初交渉が注目される。

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