ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26)=大橋=とWBO同級王者ジョンリル・カシメロ(30)=フィリピン=の王座統一戦に向けて両陣営が本格的に始動する。2019年12月17日、フィリピンの地元メディア「Tempo」が報じたもので、来週に日本で両陣営による交渉が行われるという。
日本のボクシングファンが注目する井上の次戦は、WBO王者との王座統一戦の可能性が出てきた。フィリピンの地元メディア「Tempo」によると、カシメロをプロモートするMPプロモーションズのショーン・ギボンズ氏が来週、来日して井上をプロモートするトップランクのボブ・アラム氏と交渉の場につく予定であることを明かした。
統一戦ならばIBF王座ははく奪の可能性が...
井上の次戦を巡っては、IBFが同級1位マイケル・ダスマリナス(27)=フィリピン=との指名試合を指令。井上がIBFの指令に従わず、カシメロとの王座統一戦を優先させた場合、王座をはく奪される可能性が高く、カシメロ戦が実現すればWBAとWBOの2つの王座がかかった統一戦となる見通しだ。
WBO世界バンタム級暫定王者だったカシメロは今年11月30日にWBO世界バンタム級の正規王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)と王座統一戦に臨み、不利の予想を覆して3回TKOで王座統一に成功。バンタム級の王座統一を目標に掲げる井上は、カシメロとの統一戦を希望していた。
井上は海外メディアが格付けするパウンド・フォー・パウンド(PFP)で常に上位にランクされ、世界的に注目されている選手。ボクシングの本場米国では、トップ選手は常に高いレベルの選手との対戦が求められ、IBFの防衛戦よりもWBO王者との王座統一戦へ向かうのは当然の流れかもしれない。