ファンが「出資」を惜しまない理由は
なぜ安くはないお金を出してまで、ここまで応援と熱意を伝えようとするのか。応募したファンに話を聞くと、演技や歌唱力のみならず、人柄も好きになって、もっと平山さんを応援したくなったという話がいくつか聞けた。そして、
「もっとこの人の歌を聴きたい。絶対成功させなくてはと思って」
「ぴらみさん(平山さんの愛称)の夢がかなえられるのなら、なんでもやりたいと」
「手助けができるのなら、と。ゲームの役よりももっと色々な歌声が聴きたいので。後悔はなかったです」
「ぴらみさんの次のステージを見せてあげたい」
など、技量と人柄に魅かれたファンの存在がうかがえる。それゆえ会場のキャパシティも「はじめは数十人くらいのこじんまりしたものかなと」イメージしていたという平山さんも予想もしなかった、1000人規模のライブハウスになった。
舞台挨拶で平山さんは、
「今日から第一歩ということで、皆さんにいただいたこのチャンスで、楽しんでいきたいなと思っています」
「2日間ライブがありますので、泣かないように、がんばらせていただきます」
と語った。この後、2日間のステージでも平山さんが繰り返し口にしていたのが、「第一歩」。ソロライブは決して到達点ではなく、応援してくれる皆のためにこれからも歌い続けていきたい――その決意を固くしているかのようである。