地球温暖化対策を訴える活動家のグレタ・トゥーンベリさん(16)について、脳科学者の茂木健一郎さん(57)がツイッターで擁護論を展開し、様々な意見が寄せられている。
「グレタさんに脅かされて攻撃している男たちこそ彼女を見習うべき」。茂木さんは、2019年12月15日、グレタさんについて恒例の連続ツイートを行い、ブログでこんなタイトルに総括した。
「ライフスタイルが脅かされると感じるのだろう」
ツイートでは、まず「それにしても不思議なのは、彼女のことを執拗に悪く言う人、特に中高年の男の人(典型的なのはトランプ大統領)がいるということ」と問題提起した。
茂木さんは、「なぜ、いい年した男の人がグレタさんに反発するのだろう?」と疑問を呈し、その理由を推測した。
米トランプ大統領や英BBCの自動車番組「トップ・ギア」の司会を務めるジェレミー・クラークソン氏について、「自分たちのライフスタイルが脅かされると感じるのだろう」と指摘した。また、男性たちが女性、特に年下の女性にやたらといろいろ説明したがる本能も、イライラさせるのかもしれないとする。
グレタさんの主張については、「気候変動に関する科学的知見、エビデンスを探求学習すれば誰でも到達できるようなことで、その意味でグレタさんは絶賛探究学習中だということもできる」と理解を示した。学校に行っていないことも問題ないとし、「ホームスクーリングのホームが移動していると考えればいい」と説明した。
「若者の声を無視してはいけない」「代案がない」
その根拠としては、「そもそも同じ年の子どもだけが集められた『教室』でどんな社会性が身につくというのか。世界を移動しながら、さまざまな年齢、ジェンダーの方と関わっているグレタさんの方がよほど社会性が身につく」ことを挙げた。
そのうえで、「グレタさんの活動をやたらと敵視して反応する男性は傍から見ていてみっともない」と苦言を呈し、「グレタさんは新しい世代のロールモデル」だと主張した。
茂木さんの意見については、ツイッター上などで賛否両論が出ている。
賛意を示す声としては、「本気で自分達の将来を憂う若者の声を無視してはいけない」「批判やバッシングって自分達を正当化するため」「真実を言われると過剰に怒る反応に似てる」といった書き込みがあった。
一方で、「言ってる事とやってる事がチクハグだ」「ただ感情的に温暖化に反対しているだけで、代案がない」「未成年を裏で利用している環境活動家達が気持ち悪い」などと異論も多かった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)