「スーパーアプリ」を彩る振込機能
デジタルを介した送金サービス自体は、とくに目新しいものではない。イーバンク銀行(現:楽天銀行)が02年に開始した「メルマネ」は、受取人が必ずしも同行の口座を持っている必要はなく、メールアドレスと名前を入力するだけで送金できる。他行宛の手数料は、1回168円と、LINE Payより若干安価に設定されている。
ただLINE・ヤフー連合は、ひとつのアプリ内で、幅広いサービスを利用できる「スーパーアプリ」を目指している。その戦略から考えると、銀行振込そのもので勝負をかけるというよりも、あくまで「使い慣れたLINEで振り込みもできるよ」といった付加価値を目指しているのかもしれない。
仮に、LINEそのものの価値を高める目的なのであれば、ライバルはキャッシュレス決済ではない。メールや電話といったコミュニケーションツールや、各種ニュースサイト、ソーシャルゲーム......LINEのスーパーアプリ化が進めば進むほど、競合は増えていく。今回の新機能は、その中の調味料的な役割になりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)