「私はレッドカードにすべきだったと思います」
だが、石井氏自身は「私はレッドカードにすべきだったと思います」という見方だ。
「『過剰な力』によるプレーと見えるからです。あのシーンを冷静に見ると、足でプレーにするには危険な高さのボールでした。それに対し、ボールにプレーしに行った結果だったとしても、足の裏を高く上げてジャンピングキックするのは非常に危険なプレーです。プレーの選択として、相手競技者を危険にさらすようなことはあまりやってはいけません。
すぐそばで見ていた副審がサポートしてもよかったと思います。もしかしたら審判団のコミュニケーションの問題もあったかもしれません。
VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されていれば間違いなく介入し、レッドの可能性を指摘されたと思います。ウズベキスタンのレフェリーは、アジアの中で結構レベルが高いです。レフェリー自身も再度プレーを見て、レッドだったと思うのではないでしょうか」
また、今回のような危険なプレーが飛び出すのは、国内リーグのレベルとも関係があると指摘する。
「国内リーグとレフェリーのレベルが高ければ、今回のようなプレーには日常的にレッドカードが出る環境づくりができるので、選手も必然的にしなくなります。しかし、ヨーロッパの国々などに比べ、中国のリーグレベルはものすごく高いわけではありません」(石井氏)
E-1選手権は、14日に香港戦、18日に韓国戦と、あと2試合ある。今回のような物議を醸す判定がまた出る可能性はあるか。石井氏はこう述べていた。
「おそらくないと思います。一定の実力があるレフェリーが担当しています。中国戦も、あの飛び蹴り以外で重大な見落としがあったわけではありません。また審判委員会も、あの判定はレッドではなかったかと、審判団に指導すると思います」
(J-CASTニュース編集部 青木正典)