金英哲氏の5時間後に李洙墉氏も...
北朝鮮側の反応もエスカレートした。12月9日にアジア太平洋平和委員会の金英哲(キム・ヨンチョル)委員長が出した声明では、
「トランプが非常にいらいらしていることを読み取れるところである。このように軽率でせせこましい老人であるので、またもや『もうろくした老いぼれ』と呼ばざるを得なくなる時がまた来るかも知れない」
などとトランプ氏を呼び捨てで罵倒。その約5時間後には、李洙墉(リ・スヨン)朝鮮労働党副委員長も声明を出し、やはりトランプ氏を非難した。
「最近、相次ぐトランプの発言と表現は一見、誰かに対する威嚇のように聞こえるが、心理的に彼が怖じ気づいたという明確な傍証である」
北朝鮮は米朝対話の期限を「今年の末」だと主張している。金(英)氏、李氏と、前出の崔氏の3者が強調しているのが、トランプ氏に罵倒をあびせているのは正恩氏ではない、という点だ。正恩氏が直接対米批判を始める前に米側に譲歩を迫ったともいえる。
「再び確認させてやるが、わが国務委員長は米大統領に向かっていまだいかなる刺激的表現もしていない。もちろん、自制しているとも思えるが、いままではない。しかし、そんな方式に引き続き進むなら、私はトランプに対するわが国務委員長の認識も変わると思う」(金英哲氏)
「遠からず、年末に下すことになるわれわれの最終判断と決心は国務委員長がすることになり、国務委員長はいまだいかなる立場も明らかにしていない状態にある。また、誰かのように相手に向かって揶揄(やゆ)的で刺激的な表現も使っていない。国務委員長の機嫌をますます損ねかねないトランプの出まかせな言葉は、中断されるべきである」(李氏)
一方、米国のポンペオ国務長官は12月10日(現地時間)に開いた記者会見で、
「金委員長は自ら非核化を約束し、長距離ミサイル実験や核実験をしないと言った。これらの約束について、北朝鮮が引き続き守ることを望んでいる」
と発言。「委員長」という敬称こそついたものの、主張は平行線をたどっている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)