「聞き方」で分かれそうな解釈
まとめると、改憲の是非そのものを聞いたのは朝日、産経・FNN、共同の3調査。単に「憲法改正に賛成か」と聞いた産経・FNN調査では賛成が過半数だったが、「安倍政権のもとで」「首相の下での」という前提条件がついた朝日、共同は反対が賛成を上回った。質問の仕方によって回答が変化していることがうかがえる。
議論を加速させることの是非を聞いたのは読売、産経・FNN、NHK。そのうち、読売、産経・FNNでは賛成が反対を大幅に上回った。一方で、「早く進める必要はない」「議論をする必要はない」と、議論を加速させることに否定的な選択肢が2つあるNHKの調査では、議論の加速に前向きな「早く進めるべき」を選んだのは、全体の3分の1に過ぎなかった。安倍氏が根拠にしている「議論を行うべきという回答が多数を占めている」が妥当かどうかは、その聞き方によって解釈が分かれそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)