悪夢の4失点は生かされるのか。サッカー日本代表は2019年12月10日、東アジア王者を決めるEAFF E-1選手権の初戦・中国戦を迎える。
A代表にとって今年を締めくくる3連戦となる。前回11月の国際親善試合・ベネズエラ戦は、当時のFIFAランキングは日本28位、ベネズエラ26位と拮抗していたが、1-4の大量失点で惨敗。主力に続く選手を試したが、守備は崩壊した。国内組のみで挑むE-1選手権で立て直しのきっかけを掴めるか。
国内組のみで中国、香港、韓国と戦う
出場するのは日本(FIFAランキング現在28位)、韓国(41位)、中国(75位)、香港(139位)の4チーム。韓国・釜山で開催し、12月10~18日にかけて総当たり戦を行う。代表チームへの拘束力をもつ国際Aマッチデーでない日程のため、海外組は招集されず、Jリーグでプレーする選手のみで戦う。
直近の日本代表戦は11月19日のベネズエラ戦。同14日行われた22年カタールW杯アジア2次予選・キルギス戦に出場した海外組の一部は招集せず、ディフェンスラインは主力の吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)、長友佑都(ガラタサライ/トルコ)、酒井宏樹(マルセイユ/フランス)が不在、スタメンにほぼ定着していた冨安健洋(ボローニャ/イタリア)も負傷離脱中だった。
顔ぶれをガラリと変え、ベネズエラ戦のDFは佐々木翔(サンフレッチェ広島)、畠中槙之輔(横浜F・マリノス)、植田直通(セルクル・ブルージュ/ベルギー)、室屋成(FC東京)の4バック、GK川島永嗣(ストラスブール)という守備陣で挑んだが、前半だけで相手エースFWロンドンのハットトリックを含む4失点。急造チームであり、慣れない4-4-2のシステムを採用したことも大量失点の要因ではある。とはいえ、サイドから突破を許すシーンや、プレスが甘くなるシーンが何度も見られ、守備組織は崩壊。国内組の守備陣は自ら「選手層が薄い」「海外組頼み」という不安を招く結果になった。