「1月冒頭解散」説で野党に危機感 それでも「合流話」が加速する気配は...

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   「桜を見る会」で政府に批判が集まる中、国会の会期末が2019年12月9日に迫る。野党は会期延長を求めているが、与党側は応じない考えだ。

   焦点のひとつが内閣不信任案の提出だ。現時点で野党の足並みはそろっていないが、菅義偉・官房長官は不信任案提出は解散の大義になりうるとの考えを改めて示し、野党をけん制。立憲民主党と国民民主党が合流して「大きな固まり」になって選挙に臨むべきだとの声がある一方で、国民民主党の玉木雄一郎代表は慎重姿勢だ。野党がまとまらないうちに解散を仕掛けてくるのではないか、という疑念も広がっている。

  • 解散総選挙は近いのか
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立憲・安住氏「毎回出していると重みがなくなることも事実」

   菅氏は5月17日の会見で、野党による内閣不信任決議案提出が解散総選挙の「大義」になるか問う質問に「それは当然、なるんじゃないですか?」と答えている。12月5日午後の会見で、この考え方に変わりがないか確認する質問に「まったく変わってません」と応じた。不信任案提出が解散に直結するとして野党をけん制する狙いがあるとみられるが、その提出をめぐっても野党間では温度差がある。玉木氏は12月4日の会見で

「非常に野党全体として追及を強めており、当然内閣不信任案を出す。それはもちろん我々としても重大な決意を持って出していくということになる」

と前向きだが、立憲の安住淳・国対委員長は12月5日、「選択肢の一つとして十分ある」とする一方で「どっちにしろ、毎回出していると重みがなくなることも事実」とも。会期延長を求めることに重点を置いている。

経済対策の規模の大きさをアピールしながら...

   仮に不信任案が提出されなかったとしても、解散は近いとの見方は根強い。政府は12月5日、国や地方からの財政支出が13.2兆円となる経済対策を閣議決定したばかり。民間の支出と合わせた事業規模は26兆円に及ぶ。関連経費は19年度補正予算と20年度当初予算に計上する予定だ。経済対策の規模の大きさをアピールしながら、20年1月にも召集される通常国会の冒頭で解散して総選挙に突入する、というシナリオだ。岡田克也・元民進党代表が19年12月5日、記者団に対して

「当然、1月冒頭解散ありうべしで準備しなきゃいけないよね。野党がバラバラの状態だったら、(解散)してきますよ」

と話し、国民・立憲の早期合流を求めた。

   玉木氏も記者会見で

「そう遠くないうちにあるだろう選挙に対しての備えということは、これは野党の責任としてしっかり用意をする」

と話し、解散は近いとの認識は共有している。ただ、合流については

「選挙の目的だけでやると、それは有権者はよく見ている。そういうことで合流するということでは、なかなか国民の理解は得られないのではないか」

として、合流は政策や理念をすり合わせることが前提だとの立場。引き続き慎重姿勢だ。

   野党からは早期解散を警戒する声があがる一方、与党では台風19号などの災害対策を優先すべきだとして、解散は東京五輪・パラリンピック後になるとの見方もある。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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