「サイズが大きく飛行距離も長いため、短距離弾道ミサイルに分類」
北朝鮮は8月24日と9月10日に「超大型ロケット砲」を発射しており、それぞれ最大飛行距離は350~400キロ、最大高度は50~100キロ程度と推定されている。この2回の発射について米国の民間シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)は、短距離弾道ミサイルのKN-25型だと分類。その理由を
「北朝鮮の国営メディアは『超大型ロケット砲』だとしているが、ミサイルはサイズが大きく飛行距離も長いため、在日米軍では短距離弾道ミサイル(SRBM)に分類している」
と説明している。
10月30日、11月28日も北朝鮮は「超大型ロケット砲」を発射したとしているが、ミサイルの直径や飛距離が8、9月のものと同様だったため、いずれもKN-25に近い種類だとみられている。
10月30日の発射の際も、北朝鮮は「弾道ミサイル」の呼称に反発。11月7日に宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使が安倍氏を
「人間としての値打ちもない」
と罵倒する声明を出し、やはり中長距離弾道ミサイル発射の可能性に言及している。
「一時、島国の上空を飛び越える飛翔(ひしょう)体の軌跡や轟音(ごうおん)だけを聞いても、びっくり仰天していた小人らが、その時のその不安と恐怖がそんなにも懐かしくてわが朝鮮にあくまでも挑戦しようとするなら、われわれは日本という孤独な島を眼中におかずわれわれがなすべきことをするようになるであろう」
国連安保理の制裁決議では、弾道ミサイルの技術を用いた発射実験を禁止している。北朝鮮としては「超大型ロケット砲」であれば国連決議に抵触しないと主張する狙いもあるとみられる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)