「独裁に抗議するのであれば別の表現をするべきであり、その点に配慮がなかった」
同氏は「平素よりウイグルやチベット、そして香港の人々には共感しておりました」としつつも、「その義憤が、今回の行き過ぎた言動に繋がってしまった点は否定できません。しかしながら、独裁に抗議するのであれば別の表現をするべきであり、その点に配慮がなかった点について深く反省しています」としていた。今後のツイートについては、「差別に用いることはくれぐれも自粛願います」と求めていた。
大澤氏は、11月20日に「弊社 Daisy では中国人は採用しません」「中国人のパフォーマンス低いので営利企業じゃ使えないっすね」「そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします」と投稿。発端となったツイートなどをめぐって、ネット上では「どストレートな人種差別」「国籍差別」「極めて遺憾」といった声が寄せられていた。J-CASTニュースでは11月25日に大澤氏に取材を申し込んだが、回答はなかった。
東大大学院側は28日、越塚登学府長名義の声明を発表し、学生向けに送ったメッセージを公表。メッセージで越塚学府長は「特定の国籍または民族による差別が含まれており、学環学府として到底許容できるものではありません」と非難した。同学長は同じ日、大学院のウェブサイト上で、「SNS上における大澤昇平特任准教授の不適切な書き込み等に関する事実を調査し、認定事実に基づく対応措置を検討するため」として、28日付で調査委員会を設置したと明かしていた。
大澤氏による書き込みの波紋は、関連企業にも広がった。同氏が講師を務める「情報経済AIソリューション寄付講座」に寄付していた複数の企業が相次いで、講座への寄付停止や中止を表明していた。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)