決済サービス「楽天ペイ」で立て続けに障害が発生して、ユーザーからは不信感が出ている。
サービスが止まってしまった時、決済事業者やユーザーはどう対処すればいいのか。今回をケーススタディとして考えてみよう。
楽天ペイ障害で「お金を持ってなかったら、どうするんだよ」の声
「楽天ペイ」で2019年11月23日朝から、障害が発生した。発表によると、楽天ペイと、クレジットカードの「楽天カード」が使っているQTnet(福岡市中央区)の電源設備更新作業にともない、23日6時から不具合が発生。同日中に一時復旧した。
QTnetは九州電力グループの通信会社で、同社の発表によると、23日早朝に7秒間の停電が起き、データセンター利用者のサーバー類が停止したという。影響が及んだのは、楽天カードをはじめ、福岡県庁、九州電力を含む約260社を収容するデータセンターで、すでに電源設備は復旧しているという。
しかしその後、25日9時台から、再び楽天ペイアプリでの決済が不能になった。各社報道によると、楽天カードの復旧作業の過程で、決済データを送るシステムが不安定になったことが原因だとしている。こちらも25日午後までに解消している。
障害が起きている最中には、ツイッターで利用者からの困惑の声があふれた。
「楽天ペイ使えなくてわしの財布は終焉を迎えた、現金ほぼ持ってねえ」
「複数の決済手段持ってないといざってとき無力になるの本当に焦る。やっぱ現金が安定だな」
「お金を持ってなかったら、どうするんだよ。キャッシュレスの時代は、まだまだ先だな」
長時間の障害は、ユーザーの不信感をあおる。また今回の件では、楽天からの公式アナウンスが、各社報道よりも遅くなったことも批判をあびた。楽天グループのサービスでは、メールマガジンを受け取ることが、キャンペーンの参加条件になることが多々ある。宣伝メールは頻繁に来るのに、障害の連絡が来ないのはいかがなものか、と皮肉る声がSNS上で相次いだ。