実際に乗ってみて感じた、「説明」の大切さ
気仙沼線と大船渡線のBRTはバス専用道路を備えている。しかし、すべてのBRTがバス専用道路を備えているわけではない。たとえば大阪市内を走るBRT、いまざとライナーだ。
いまざとライナーは地下鉄今里~地下鉄長居間の長居ルートと地下鉄今里~あべの橋間のあべの橋ルートから成り立っている。ルートはOsaka Metro今里筋線延伸区間(今里~湯里六丁目)を基本としている。運行時期は2019年4月1日から5年程度を予定している。
筆者は以前、あべの橋からいまざとライナーに乗車した。あべの橋停留所は大阪シティバスが運行する一般バスとの共用で、使用される車両もバスそのものだ。一般バスとの大きな差異は停留所の間隔だ。一般バスは400mおきに停留所が設置されているが、いまざとライナーは地下鉄並みの1km間隔に設定。そのため、停留所を次々と通過し、一般バスを追い抜いた。一方、一般道を走行するため、渋滞に巻き込まれるシーンも見られた。
筆者の中で「BRT=バス専用道路」というイメージがあっただけに「BRT」と言っても様々な種類がある、ということを再確認した。BRTの導入にあたっては一般バスとの明確な差異を地域住民に丁寧に説明する必要性を感じた。
(フリーライター 新田浩之)