あゆ、AKB、イコラブ...グループによって対応割れる
スマホによる撮影性能の向上とSNSの浸透に伴い、撮影OKとするアーティストやアイドルグループは徐々に増えている。浜崎あゆみさんは2016年頃から撮影OKのライブを始め、既に恒例となっている。当初は一部時間帯だけが撮影可能だったがレギュレーションを緩め、19年4月のさいたまスーパーアリーナ公演などでは開演から終演までスマホ・携帯電話により撮影可能になっている。
アイドルグループではAKB48とその姉妹グループは、コンサートによっては「撮影可能タイム」を設け、動画の撮影も可能。花道の至近距離で観客に「個別レス」を振りまくメンバーの様子も動画投稿サイトにアップされている。いずれもライブという「体験」を気軽に記録して共有、消費ができる習慣だ。日常の小さな体験でも記録しネットで共有できる、SNS社会のトレンドを反映しつあるだろうか。
元HKT48劇場支配人でタレントの指原莉乃さんがプロデュースするアイドルグループの「=LOVE」(イコールラブ、通称イコラブ)は、さらに大胆なレギュレーションを設けている。デジタル一眼レフなど本格的なカメラでの撮影ができる通称「カメコ席」が設けられ、プロ顔負けの美しい瞬間を捉えた写真がツィッターなどネット上に投稿される。逆にスマホ・携帯電話での撮影は不可能だ。これらの写真はファンだけでなくアイドル本人も共有して積極的に拡散されていて、アイドルのベストショットを大々的に共有し、イコラブを知らないネットユーザーへの拡散効果もあるという野心的な戦略がとられている。他のアイドルグループのイベントでも、初披露の新曲が歌われる時等に限って撮影OKとし、SNSへの投稿を呼び掛けるケースが散見される。