ラグビー田村優vs山中亮平「同学年対決」 令和初の早明戦、NHK解説で激突!

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   令和初となる大学ラグビー「早明戦」が2019年12月1日、東京・秩父宮ラグビー場で開催される。

   今季は早稲田大、明治大ともに6戦全勝。両校が「早明戦」を全勝で迎えるのは、1994年以来、実に25年ぶりのこととなる。「ラグビーW杯2019日本大会」で日本中が盛り上がったこともあり、チケットも発売してすぐに完売という人気ぶりだ。

  • 所属するキャノン・イーグルスでの自主練習を終え、記者会見に臨む田村選手(2019年11月25日撮影)
    所属するキャノン・イーグルスでの自主練習を終え、記者会見に臨む田村選手(2019年11月25日撮影)
  • 所属するキャノン・イーグルスでの自主練習を終え、記者会見に臨む田村選手(2019年11月25日撮影)

不動の司令塔「10番」と最後の砦「15番」は同学年

   もちろん、同試合の勝敗によって「関東大学ラグビー対抗戦グループ」の優勝が決まるわけだが、もう1つ注目すべきはNHKの解説だ。先のW杯で日本を8強に導いたSO(スタンドオフ)田村優選手(明大出―キヤノン)とFB山中亮平選手(早大出―神戸製鋼)が、ボールをマイクに持ち替え、熱戦の中継に一役買う。

   2人のプロフィルを簡単に説明しよう。

   田村選手は、1989年1月9日生まれの30歳。国学院栃木高(栃木)でラグビーを始め、花園(全国高校ラグビー)にも出場したが、3年時には初戦敗退で終わるなど、思うような成績を残せなかった。高校時代のポジションはFB。明大に入学後した後にSOに転向し、その才能が一気に花開いた。トップリーグ(TL)では、NECに入団したが、2017年からキヤノンでプロ選手としてプレーすることを選択した。

   山中選手は1988年6月22日生まれの31歳。東海大仰星高(大阪)ではSOとしてプレー。母校を全国優勝へと導いた。早大でもいち早くレギュラーポジションを獲得するなど、将来を嘱望されていたが、2011年に行われた薬物検査で「口ひげを生やすために使用した」という育毛剤が陽性反応を示し、2年間の選手資格停止処分を受けた。一時は神戸製鋼ラグビー部を退部したが、当時のGM(ゼネラルマネジャー)平尾誠二さん(元日本代表主将、同監督などを歴任)の計らいもあり、2年後にチームへ復帰。今回のW杯ではFBとして活躍した。

田村選手「山ちゃんとなら、やりやすい」

   同学年ということもさることながら、面白いのが2人のポジションの変遷だろう。高校時代はFBで全国大会では目立った活躍ができなかった田村選手は、明大でSOとなってから頭角を現した。山中選手はSOとして花園制覇を成し遂げ、早大でもSOとして活躍したが、今回の日本代表ではFBとして召集された。何というか...運命的な関係でもある。

   単純には比較できないが「大学以降に開花した田村選手」に対し、「大学以降に試練を味わった山中選手」という言い方もできるのかもしれない。また、元ラガーマンだった記者は「2人のポジションを入れ替えたら、どんなチームができるのか?」などと想像してしまう。

   2019年11月25日、所属するキヤノンで会見した田村選手は、山中選手を「山ちゃん」と呼ぶ。その上で、

「解説は去年(2018年)の正月にもやらせていただいて。(山中選手とは)同期で仲もいいですし、W杯期間中も、よく一緒に遊んだりして」

とプライベートな関係も明かした。さらに、

「ホント、頼りにしていますね。山ちゃんは」

   日本代表の「10番」と「15番」という主軸ラインの2人。お互い、違ったラグビー人生を歩みながらも「頼りにしている」と言う言葉が、心に残った。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)

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