山口組抗争で使われた自動小銃、米軍用「XM177」か 専門家「3キロ先でも殺傷、流れ弾が怖い」

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「米軍の廃棄か、兵士の横流しで入手の可能性」

   猟銃などの製造事業の許認可を持ち、銃に詳しい芝和男さん(55)は11月28日、J-CASTニュースの取材に対し、米軍で使われている「XM177」という名前の自動小銃ではないかと見方を示した。

   これは、AK-47とともによく知られるM16の銃身が短いカービンタイプだといい、犯行に使われたのは、ベトナム戦争が終わった1970年代ごろの古いものだという。

「古い形式の部品を使っており、暴力団が在庫として持っていたのかもしれません。弾倉に30発が入りますので、犯人は撃ち切って逃げたのでしょう」

   入手ルートとしては、次のような可能性を挙げる。

「弾が出る銃身が短く、輸入できないタイプですので、まともなルートでは出回っていないですね。米軍が廃棄処分した銃を手に入れたのか、兵士が小遣い稼ぎに横流したのか、のいずれかでしょう」

   その性能や威力については、こう話す。

「全自動ですので、引き金を引きっぱなしで弾が出続けます。100~200メートル先でも狙って当てることができます。3キロ飛んでも殺傷できるとされています。ですから、警察の防弾チョッキも効かず、流れ弾はとても怖いですね」

   犯行に使われた自動小銃について、別の専門家は、もう1つの見方を示した。

   ガン専門誌「Gun Professionals」編集担当の松尾哲司さんは、ベトナム戦争で米軍が使ったM16のカービンタイプだとしたうえで、1980~90年代に製造されて米軍基地から流出したか、90年代に中国から密輸されたものか、だという。

   今回の銃が部分的に迷彩模様に塗られ、肩にかける銃床の一部が外れてしまったことから、コピーモデルの可能性もあるとした。その場合、耐久性は劣るが、操作性はいいとし、引き金を引きっぱなしなら、30発は3秒以内に撃てるそうだ。

   (2019年11月29日13時20分追記)「Gun Professionals」編集担当の松尾哲司さんの見解を追記いたしました。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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