「取りに行く側の理論」との声止まず
FA制度について、巨人・原辰徳監督(61)もまた制度の見直しを唱える。原監督は今月上旬にFA制度に関して持論を展開。FAで選手を獲得することによって球界全体が活性化すると主張し、その上で人的補償の撤廃と現行の28人のプロテクト枠の拡大を唱えた。また、人的補償を「暗いニュース」と表現し、プロテクトリスト作成作業の辛さを訴えた。
石井GMと原監督のFA制度に対する持論についてプロ野球ファンの目は冷ややかで、「取りに行く側の理論」と一蹴するファンも。在京球団の関係者は「FAの歴史のなかで、西武や広島は選手が出ていく一方だった。そのなかでチーム作りをしてきた。FAというのは人的補償などのリスクを伴うもの。選手を出したくなければFAに参戦しなければいいだけ」と指摘した。
人的補償を巡っては昨年、巨人の長野久義外野手(34)と内海哲也投手(37)がプロテクトリストから外れ、広島と西武にそれぞれ移籍し球界に衝撃を与えた。今オフは楽天とロッテが補償を必要とするランクの選手をFAで獲得。両球団が作成するプロテクトリストはいかなるものになるのか注目される。