巨人は2019年11月26日、C.Cメルセデス投手(25)と来シーズンの契約に合意したと発表した。
今シーズン、22試合に登板して8勝8敗、防御率3.52を記録した左腕の来シーズンの年俸に注目が集まったが、大幅アップとはならず850万円から250万円アップの1100万円(金額はいずれも推定)で合意。今年もまた少額アップに終わった左腕にG党からは同情の声が殺到している。
1100万円はデラロサの10分の1以下
球団の査定は今年も厳しかった。メルセデスは今シーズン、開幕からローテーションの一角としてマウンドに上がった。シーズン中は6回前後の中盤に崩れることがたびたびあったが、120回3分の1を投げて防御率は3.52。8勝8敗で貯金こそ作れなかったものの、この2年間で212回3分の1を投げており、チームに大きく貢献してきた。
来シーズンはポスティングシステムでMLB挑戦を表明している山口俊(32)が抜ける可能性が高く、巨人の先発陣が手薄になることはほぼ確実。メルセデスの期待度は今シーズン以上に高いものとなるが、その期待値が年俸に反映されていないとのファンの声も。「複数年」、「出来高」など公表されていない契約があるのではないか、との憶測が飛び交うほど。
メルセデスと同日に契約合意に至ったルビー・デラロサ投手(30)の来シーズンの年俸は1億3000万円(金額は推定)。シーズン途中に加入したデラロサは、26試合に登板して1勝8セーブ5ホールド、防御率2.25。中川皓太(25)に代わる新守護神としてチームの救世主的存在となり、リーグ優勝に貢献した。先発と抑えの役割の違いはあるものの、メルセデスの年俸はデラロサの10分の1以下である。
リーグ優勝の「ご祝儀」もなく...
メルセデスの年俸は、今年のドラフト2位の太田龍投手(21)にも及ばない。鹿児島・れいめい高校からJR東日本でキャリアを積んだ太田は、契約金7000万円、年俸1200万円(金額はいずれも推定)で球団と仮契約を結んだ。身長190センチから振り下ろされるMAX153キロの直球が大きな魅力の期待の新人。ドラフト上位選手の年俸は球団の期待値込みとなるが、シーズン8勝投手がプロ実績のないドラ2の年俸を下回る事態に首をかしげるG党も。
1億円プレイヤーがずらりと並ぶ巨人のスター軍団。26日には陽岱鋼外野手(32)が現状維持の年俸3億円(金額は推定)でサインするなど巨人の景気の良さは相変わらず。リーグ優勝の「ご祝儀」もなく、今年も年俸の大幅アップを勝ち取ることが出来なかったメルセデス。来シーズンこそは...。多くのG党が願っている。