東証2部のエヌリンクス(本社:東京都豊島区)が運営するゲーム攻略サイト「アルテマ」が、競合サイトのコンテンツを無断転載していたことが分かった。
同社は「この度の件に関しまして、多大なご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんでした」と謝罪し、再発防止に努めるとする。
「純粋なゲームファンが攻略した記事を...」
NHK受信料の徴収代行を主力とするエヌリンクス。アルテマは15年2月に開始し、19年3月期(18年3月~19年2月)のセグメント売上は約5億9000万(前期比60.6%増)、営業利益は4000万(同301.7%増)だ。サイト上では「国内最大級のゲームアプリ攻略サイト」とうたっている。
無断転載が発覚したのは、個人運営のゲーム攻略サイトの管理人が被害を訴えたためだ。19年11月24日にツイッターで状況を説明すると、広く拡散され、エヌリンクスは非難を浴びていた。
管理人はJ-CASTニュースの取材に、18年3月にも同社から同様の被害に遭っていたと明かし、「純粋なゲームファンが攻略した記事をいとも簡単に転載し、過度なSEO(検索エンジン最適化)でアクセス数を稼ぐような大企業が増えれば、個人の優れたスキルを活かして活動する人も減り、また、このようなファンサイトも制限される日が来てしまうかもしれません」と危機感を募らせる。
なおこのサイトはポケモン関連の情報を2002年から発信しているが、権利元(連絡時は任天堂)からは「ファンが不快になるコンテンツを掲載しない」ことなどを条件に、運営を認められているという。
原因は人的ミス
エヌリンクスに25日、(1)アルテマではコンテンツの盗用が常態化しているのか(2)前述の管理人への補償の有無――などを質(ただ)すと、翌26日、同日付でアルテマ内で公開された声明文「ポケモンソードシールド攻略に関するご報告」のURLが送られてきた。
声明によれば、アルテマ内の「ポケモンウルトラサンムーン攻略」というページで18年3月、前述の管理人が運営するサイトから計1905ページを許諾なく転載していたことが発覚した。その際は原典のリンクを貼る対応をした。
その後、新設したページ「ポケモンソードシールド攻略」に「ウルトラサンムーン攻略」のデータを移行したものの、『転載事実の確認等をせず、そのまま公開」してしまった。
エヌリンクスは「この度の件に関しまして、多大なご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんでした」と謝罪し、チェック体制の強化などで再発防止に努めるとする。
(26日20時追記)転載の詳細について、本文と見出しの一部を加筆しました。