「JIS 適合が疑わしい」との情報が経産省に寄せられ
オージーケーカブトには、大阪本社の工場と中国・青島(チンタオ)の工場があるが、今回は、大阪の工場だけが審査の対象になったそうだ。中国の工場で作られた製品は、JIS認証になっている。取り消しの主な製品は、自転車や四輪の製品ではなく、オートバイ用ヘルメットになるとした。
ただ、JISは、任意のマークになるので、取り消しの結果、公道やレースでヘルメットを着けられなくなることはないとしている。認証機関の1つである日本車両検査協会では、取り消しは初めてのケースだという。
経産省の国際標準課は11月26日、内部告発ではないものの、「JIS適合が疑わしい」との情報が1、2か月前に寄せられ、事実関係を確認するよう協会に依頼したと取材に説明した。
25日に取り消しの事実を発表した後、ツイッター上などで騒ぎになり、広報室から直すように言われて、追記で分かりやすく説明することにしたそうだ。認証機関での取り消しは、時々はあるとしている。
オージーケーカブトの営業担当者は26日、オートバイ用ヘルメットは、中国の工場が主力だが、大阪の工場でも一部商品を作っていると取材に話した。
なぜ長期にわたって組み立て場所を記録していなかったのかについては、「管理運営上の不備です」と説明し、同社のサイト上にも同日昼過ぎに同様な内容のお詫び文を出した。JIS認証にコストがかかるといった理由ではないとも言う。
製品の販売に必要なPSCマークや安全規格のSGマークについては、問題ないとした。「まず社内の管理を強化し、JIS認証の取り直しなどは今後考えます。現在販売中の商品は、安全性や品質には問題ありませんので、安心してご利用になってほしいと思っています」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)