販売拡大とコスト削減
河合副社長は7日の会見で「車には3万から4万点の部品が使われており、一つ一つ仕様を見直す。社員による改善策も出ており、(実行すれば)何百億円にも積み上がる」と説明。「品質が過剰な部分など一つ一つ見ていきたい」と原価改善を続ける姿勢を強調した。
トヨタはさまざまな車種で車台や部品、製造ラインなどを共有する設計開発手法「TNGA」を導入し、原価や設備投資を抑えながら品質を高める取り組みを続けてきた。これをスズキやSUBARUなどグループ全体にも広げ、さらなるコスト削減を進める方針だ。
次世代車の開発には膨大な投資が必要で、回収には長期の時間がかかる。まさに「消耗戦」(業界関係者)になる。販売拡大でライバルに先んじて体力をつけ、同時にコスト削減で筋肉質の経営を身につける――。これが次世代車開発という激しい競争に勝つためにトヨタが目指す道だ。