「働き方改革」との関係
こうした時短を認める動きは、コンビニの代名詞となった「24時間営業」が曲がり角を迎えているからだ。アルバイト従業員の時給は全国的に上昇している。その半面、経済産業省がコンビニ加盟店主に実施したアンケートでは、「休みが週1日以下」と回答した店主が85%を占め、店主の家族が店頭に立つ時間も長くなっている。こうした実態にしびれを切らしたのが東大阪市のセブンの店主だった。「働き方改革」と逆行するコンビニ業界の実態に社会的な関心も高まり、経済産業省も専門家を集めた「新たなコンビニのあり方検討会」を設置。加盟店主や従業員、利用者、そしてコンビニ本部の経営トップにヒアリングを実施している。
大手3社の中でもファミマは同業を買収して規模を拡大してきた側面がある。2009年に「am/pm」を展開するエーエム・ピーエム・ジャパンを買収して、2016月には「サークルK」「サンクス」を展開するユニーグループ・ホールディングスと経営統合。それぞれのブランドの店舗を「ファミリーマート」に転換して規模を拡大した結果、セブンに次ぐ国内2位に浮上した。経営統合する度にコンビニ本部の人員も増えてきた模様だ。コンビニの24時間営業が曲がり角に差しかかり、フランチャイズ契約を加盟店側に配慮した内容に見直すタイミングで本部のリストラに踏み切り、激しい競争が続く小売業界で勝ち抜きを目指す。