一方の日本カー・オブ・ザ・イヤーは?
日本カー・オブ・ザ・イヤーは1980年スタートと歴史が古く、自動車雑誌の出版社などが実行委員会を作り、選考委員にはレーサーやラリースト出身のモータージャーナリストや自動車評論家が多い。このため実用的なファミリーカーだけでなく、話題のスポーツカーや高級車が選ばれることが多い。
これに対して、RJCカーオブザイヤーはNPO法人「自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)」の主催で、会員には学識経験者や技術者のほか、レーサー出身でないモータージャーナリストや自動車評論家が多い。RJCは日本カー・オブ・ザ・イヤーを批判し、1991年に生まれた経緯がある。
このため、過去の受賞車も、日本カー・オブ・ザ・イヤーには軽の受賞が一度もないのに対して、RJCは軽が何度も受賞している。RJCは今年も軽が上位を占め、わかりやすい結果となった。
今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、ダイハツタント▽トヨタカローラ・カローラツーリング▽トヨタRAV4▽日産デイズ・三菱eKワゴン▽ホンダN-WGN▽マツダ3▽BMW3シリーズ▽ジャガーI-PACE▽ジープラングラー▽メルセデス・ベンツAクラス(順不同)が最終選考に残っている。この「10ベストカー」の中から、12月6日に最終選考が行われる。
筆者は日本専用ボディーでデビューしたトヨタカローラか、ジャガー初の電気自動車で「ワールドカーオブザイヤー」を受賞したI-PACEが本命ではないかと予想する。今年は軽が3台ノミネートされているが、RJCが日産デイズ・三菱eKワゴンを選出したこともあり、例年通り軽の受賞はないのではないかと思う。