プロ野球の阪神ラファエル・ドリス投手(31)の交渉が難航しているようだ。
球団は残留を基本線として交渉を続けているが、2019年11月20日時点でドリスサイドから色よい返事がない模様。このまま交渉が難航すれば、日本野球機構(NPB)に今月末までに提出する保留者名簿から外れる可能性が出てきた。
ドリスは昨年に続いて交渉が...
昨年に続き今年もまた球団がドリスの残留交渉に手を焼いている。昨年はドリスサイドと球団との間で条件面に開きがあり、保留者名簿提出期限までに交渉がまとまらず、球団はドリスを保留者名簿から外した。その後も球団は粘り強く交渉を続け、12月12日にようやく契約を更新したことを発表。今年も条件面での開きがあるとみられ、予断を許さない状況となっている。
ドリスは今シーズン、開幕から抑えとしてチームを支えてきたが、夏場に調子を落として2軍降格を経験した。シーズン途中から守護神の座を藤川球児(39)に譲り、中継ぎに配置転換。登板数は昨年を上回る56試合で、5勝4敗19セーブ、防御率2.11を記録した。制球と守備に不安を残すものの実績、経験は十分で、自由契約となればブルペン陣の補強を目指す国内の複数球団が興味を示すとみられる。
ドリスに加えて今オフの去就が注目されるのが中日ジョエリー・ロドリゲス投手(28)だ。今シーズン64試合に登板した左腕は、3勝4敗41ホールドをマークし、防御率1.64で最優秀中継ぎに輝いた。球団はすでに9月に残留要請をしているが、いまだ契約がまとまっていない模様。159キロ左腕を巡っては国内球団をはじめとしMLBの複数球団が調査しているとみられ、自由契約となれば国内外を巻き込んでの争奪戦となりそうだ。
バレンティンはソフトバンクが調査も...
また、国内FA権を取得しながらも行使しなかったヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(35)の動向にも注目が集まる。ヤクルトとの交渉が成立しなければ、保留者名簿から外れる可能性もあり、その場合は他球団との交渉が可能となる。ただ、ドリス、ロドリゲスとは異なり、35歳の年齢と高額年俸ゆえに興味を示している球団は少ないようで、現時点で調査に乗り出しているのはソフトバンクだけとみられる。
今オフの国内フリーエージェント(FA)は最終局面を迎えており、国内FA組で去就が決まっていないのはソフトバンクの福田秀平外野手(30)だけである。楽天・美馬学投手(33)はロッテへ、ロッテ鈴木大地内野手(30)は楽天への移籍が決まり、今のところセ・リーグ球団のFA補強はない。
美馬、鈴木と続けてFA補強に失敗した巨人は、外国人選手の補強が重要課題となっており、今オフは4人の新外国人選手を補強する見通し。巨人は2019年11月20日、ナショナルズからFAとなっていたヘラルド・パーラ外野手(32)の獲得を発表。今後は野手と並行して課題の中継ぎの補強に動くとみられ、今年もストーブリーグから目が離せない。