なぜMLB投手は「死球」で謝らないのか 日米で異なる「暗黙のルール」

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投手の松ヤニ使用は「暗黙の了解」?

   これの他にもMLBの独自の流儀や多くの「暗黙のルール」が存在する。大量リードの終盤でのバント、盗塁などは許されず、このような場面で盗塁を決めても記録員が認めない傾向にあるという。前出の元職員は「終盤を迎えて大差がついた試合に時間と労力を費やすのは無駄という考えがあります。加えてメジャーでは個人プレーが許されませんので、大差のついた場面で個人成績を上げるためのプレーは軽蔑されます」と話した。

   また、松ヤニについては「暗黙の了解」があるという。今年5月8日(日本時間9日)のヤンキース戦に先発した菊池に松ヤニの使用疑惑が持ち上がった。米NBCスポーツ電子版が報じたもので、菊池の帽子のつばに松ヤニらしき茶色い汚れのようなものが付着していた。だが、ヤンキースの首脳陣がこの事実に気付きながらも問題視することはなく、騒動に発展することはなかった。

「メジャーでは松ヤニは禁止されていますが、指に付ける投手は多いです。ベンチ裏で指先に松ヤニを少量、こすりつけます。菊池の行為が話題になったのは、帽子のつばにあからさまに松ヤニとみられるものが付着していたせいです。やるなら人目のつかないところでやれ。これがメジャー関係者の大方の意見だと思います。日本との文化の違いでしょうが、これがメジャー流なのです」(元球団職員)

(J-CASTニュース編集部 木村直樹)

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