ヤフー・LINE統合、個人情報への影響は? 発表会見では「プライバシー保護」を強調

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   ヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)とLINEが、経営統合に合意した。

   いずれもインターネット利用者のデータを大量に保有するだけに、統合は消費者にどのような影響を与えるのか――。

  • 会見に出席したZHDの川邊健太郎社長とLINEの出澤剛社長
    会見に出席したZHDの川邊健太郎社長とLINEの出澤剛社長
  • 会見に出席したZHDの川邊健太郎社長とLINEの出澤剛社長

「お客様がサービスの利用を通じて生まれたデータは当然お客様のもの」

   2019年11月18日の発表会見で、ZHDの川邊健太郎社長とLINEの出澤剛社長は、経営統合のメリットとして、いくつかの「シナジー」を挙げた。その一つに、マーケティング事業でのシナジー効果がある。2社が保有するビックデータを活用することで、より効率的な広告支援ができるとの展望だ。

   特にヤフーはデータの活用に熱心だ。19年7月からヤフー利用者の行動履歴などを元に信用度を数値化した「Yahoo!スコア」を外部企業に提供している。11月には、自社のビックデータを販売する「ヤフー・データソリューションサービス」も始めた。

   川邊氏は会見で、「今後我々がより一層気を使わないといけないのはプライバシーの保護、サイバーセキュリティだと考えている」「お客様がサービスの利用を通じて生まれたデータは当然お客様のもの。さらにデータすべてにおいて、日本の法令に基づき運営をしっかりしていきたい」と力を込めた。

   政府は、巨大ITと称される「GAFA」(Google、Amazon、Facebook、Apple)などのデジタルプラットフォーマーを念頭に置き、取引の透明化を求める法案や個人情報保護法改正案を年内にまとめる考えを示している。

   菅義偉官房長官は11月18日の定例会見で、今回の経営統合について「一般論として申し上げれば、デジタル市場を牽引する企業が、公正で透明性の高い競争を通じて国民の皆様の生活の利便性を向上させる新たなサービスを開発、提供していくことが大事」と見解を述べた。

   ヤフー・LINE同盟で国内企業に敵なしとなれば、次はGAFAとともに法規制にも神経を尖らせる必要が出そうだ。

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