「今度のMDMA?すっげえ映すね。まるでカタログのようだよ」
俳優の沢尻エリカ容疑者(33)が、合成麻薬のMDMAを所持していた疑いで逮捕された事件で、タレントの伊集院光さん(53)がメディアに疑問を投げかけた。元タレントが薬物事件を起こした際とは異なる報道姿勢だったという。
「まるでカタログ」と皮肉
伊集院さんは2019年11月17日のツイートで、元タレント・田代まさし容疑者(63)が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕された事件に触れ、「覚醒剤関連の事件の際にニュースに覚醒剤や注射器の映像を映すことで止めようとしている人に悪い影響があるというの件が、テレビ業界に浸透したんだなと思った」(原文ママ)とした。
依存症の治療や回復にあたる関係団体と専門家が作成した「薬物報道ガイドライン」では、報道が欲求を刺激して再発のきっかけになるため、
・「白い粉」や「注射器」といったイメージカットを用いないこと
・薬物への興味を煽る結果になるような報道を行わないこと
などを避けるべき点に挙げている。
伊集院さんはこれを念頭に置いたとみられる。田代容疑者の事件では、報道に変化を感じていたようだ。
しかし今回の沢尻容疑者の事件では、旧態依然とした報道が少なくないようだ。伊集院さんは「テレビ業界に浸透したんだなと思ったが、今度のMDMA?すっげえ映すね。まるでカタログのようだよ」と皮肉を書き込む。
クスリに見えない物も。服用防止につながる?
伊集院さんの投稿は3500以上の「いいね」を集め、注目を集めた(18日12時現在)。
「マスコミの悪い部分ですね」「明らかに面白がってますね」と賛同が多い一方で、「騙されて飲まされる可能性もあるので、注意喚起のためあえてではないかと思います」とMDMAの服用防止につながるとの意見もある。
「パーティードラッグ」などとも呼ばれるMDMAは、粉末のカプセルや錠剤として違法に出回っている。錠剤はカラフルに色付けされている物もある。厚労省などによると、服用すれば幻覚や幻聴、精神障害を引き起こし、心不全で死亡するケースがある。