総理大臣主催の「桜を見る会」について、政府は来2020年度分の中止を発表したが、その後も厳しい声が出ている。
中止発表は19年11月13日。15日付の新聞朝刊を見ても、安倍政権に批判的なことで知られる朝日新聞などだけでなく、読売新聞と産経新聞も1面コラムや社説で厳しい論調を展開している。安倍首相に「近い」ことで知られる政治ジャーナリストの田崎史郎氏も、安倍晋三首相自らが説明をしないと「ストンと胸に落ちない」と指摘している。
「反省しあるべき姿見直せ」
読売新聞(15日付朝刊)の1面コラム「編集手帳」は、「『桜を見る会』にげんなりする」として、内閣府が「今年の招待者の名簿」を廃棄したとしている点などについて、
「多くの国民が政治の暗くこそこそした部分と見比べるでしょうよ、安倍さん」
「(略)政府は来年度の会の中止を決めた。弥縫策だろう」
と厳しく断じている。
産経新聞(同)の社説(主張)では、「反省しあるべき姿見直せ」の見出しで、「(来春の中止決定の)判断は妥当である」としつつ、
「見直しが必要なほど、あるべき姿から遠のいていたことについては、大いなる反省が必要だ」
と求めた。名簿破棄にも「不透明さは否めなかった」と指摘、
「(略)税金の使途に国民の厳しい目が注がれる中で、不明確な『慣行』は、もはや通らない」
として、
「あるべき姿を取り戻して再開すればいい」
と提言した。