「警察官でありながら、走り去ったのは許せない」
「捜査車両が急に左ハンドルを切った行為については、何とも思っていません。しかし、警察官という立場でありながら、現場に止まらないで走り去ったことが許せないわけです」
車両には、甲子園署の警察官2人が乗っており、経営者によると、警察官らは、事故から30分後に京都府警に連絡していたという。急ハンドルを切ったのは、側道に入ろうとして、後方を十分に確認せずに車線変更しようとしたからだと説明していたという。
観光バスは、90キロで高速を走っており、事故時に加速はしていなかったとした。事故について、京都府警からは自損事故扱いされたと不満を訴えている。
兵庫県警側からは電話で謝罪があったというが、経営者は、警察官2人が救護義務違反だったとして処分を求め、事故を報道発表して観光バス側に謝罪することなどを求めている。しかし、県警側は、その必要はないと回答してきたとしている。
救護義務違反かどうかについて、京都府警の高速隊では11月15日、取材にこう答えた。
「バスに当たっていれば止まる必要がありますが、ケガはありませんでしたので、救護義務には当たらないと思います。高速道路という事情があり、安全な場所で止まるのは当然です。現場から一番近いところで、15分後に連絡してきており、対応に問題はなかったと考えています」
ただ、観光バスの自損事故とは見ておらず、捜査車両に原因がある事故として捜査していると明かした。警察官が関わっているとしても、通常の物損事故と変わらないとして、報道発表する事案ではないともしている。
兵庫県警の県民広報課は15日、取材に対応しないことになったとJ-CASTニュースの取材に答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)