桜を見る会問題で「1月解散」が現実味? 「年末年始、地元に帰って徹底的に活動しろ」

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   「桜を見る会」をめぐる問題で野党が攻勢を強めるなか、衆院外務委員会は2019年11月15日、日米貿易協定の承認案を自民、公明、日本維新の会などの賛成多数で可決した。野党が日本車への関税撤廃が確約されていないと反対する中で押し切った形だ。

   今国会では、日米貿易協定が数少ない「対決法案」のひとつ。協定が20年1月発効に向けて衆参両院で承認されるメドが立ったことで、野党は「桜を見る会」問題に注力するとみられる。政権にとっては2閣僚の辞任、英語民間試験問題に続くスキャンダルで追い詰められることになり、これが解散を誘発するとの見方も出ている。

  • 「桜を見る会」の問題は解散を誘発するのか(写真は野党合同ヒアリングの様子)
    「桜を見る会」の問題は解散を誘発するのか(写真は野党合同ヒアリングの様子)
  • 「桜を見る会」の問題は解散を誘発するのか(写真は野党合同ヒアリングの様子)

名簿廃棄のタイミングと「会費5000円」問題で追及強める

   日米貿易協定は11月19日の衆院本会議で可決され、参院に送付される見通し。政府・与党は12月9日まで続く今国会中の承認を目指している。こういった状況で残っているとみられる主な論点は、国語と数学の記述式問題がクローズアップされている「大学入学共通テスト」と、「桜を見る会」の問題だ。特に「桜を見る会」の問題では、11月14日の野党合同ヒアリングで、内閣府が招待者名簿の紙媒体を5月9日、電子媒体もその前後に廃棄したことを明らかにした。5月9日は、共産党の宮本徹衆院議員が国会質問に向けて資料請求をした日で、追及逃れのために廃棄を前倒ししたとの疑惑も浮上している。「桜を見る会」前日に会費5000円で安倍晋三首相が開いた「前夜祭」についても、野党は会場の都内ホテルでは5000円で会食するのは不可能だと主張。費用の差額を安倍氏側が補填(ほてん)していたとすれば公職選挙法などに抵触するとして追及する。

   安倍氏は11月15日正午過ぎ、記者団に対して「国会から求められれば、出て行って説明するのは当然」と発言。「招待者の取りまとめ等には関与していない」という11月8日の参院予算委での答弁との整合性が問題になるのは必至だ。

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