移籍しても出場機会がなければ...
過去のFAでは、マネーゲームで勝ち続け、球界最多となる26人の選手をFAで獲得。昨年は広島の大黒柱である丸佳浩外野手(30)を獲得するなどFAでは他球団を圧倒してきた巨人が、今年は「劣勢」を強いられている。在京球団の関係者はFA戦線の変化を次のように指摘する。
「FA権を持つ選手のほとんどが30歳前後で、移籍先の球団に金銭は当然ですが、チーム環境が大事な要素になってきます。今の巨人をみると、FAで移籍して常時活躍しているのは丸と山口くらいです。陽はサブ扱いですし、炭谷も微妙な立場にいます。投手陣でいえば、野上は結果を残せず、森福は戦力外となりました。今シーズンでいえば大竹が存在感を示したくらいです。FAで移籍しても出場機会がなければ意味がありません。レギュラーとして必要としてくれる球団に傾くのは当然のことで、金銭面が同等ならばなおさらでしょう」
美馬、鈴木の獲得に失敗すれば、2012年オフ以来のFA補強ゼロとなる。そうなれば補強ポイントとなる投手力、内野強化は、トレード及び外国人助っ人の補強で補うことになる。日本シリーズではソフトバンクに4連敗を喫した巨人だが、ストーブリーグでもパ・リーグに屈するのか。FA戦線が最終局面を迎えている。