プロ野球・巨人や米大リーグ・レッドソックスなどで活躍した元投手の上原浩治氏が、自身の直筆サイン入りスパイクがフリーマーケットアプリに出品されていたとして「止めていただきたい」と嘆いた。
上原氏は2019年11月14日にツイッターを更新し、実際の出品ページのスクリーンショット画像もアップ。サイン転売の現状を訴えた。
「人探しをしたくないので、皆さんの良心でお願いします」
「残念な投稿です」。上原氏は、フリマアプリ「メルカリ」に出品された「商品」をアップした。黒色のスパイクで、「元メジャーリーガー上原浩治投手直筆サイン入り実使スパイク」の名前で売られている。上原氏は、
「このようなことをされると、もうプレゼント企画とかをしたくなくなるので、止めていただきたいです」
と嘆き、
「誰とか、人探しをしたくないので、皆さんの良心でお願いします」
とモラルを問うた。
スクリーンショットの範囲には、出品価格や配送元地域などは写っていない。編集部で15日昼に探してみたが、同商品は確認できなかった。
中村紀洋氏はサイン「差控え」、中日は「制限」も視野
プロ野球界の直筆サインの転売をめぐっては、近鉄などで活躍した中村紀洋氏も1月、「サインのご要望にもお答えしてきましたが、ここ数年のデータより同じ人が住所を変え、また、必要以上な枚数の増加に加え、この度サイン入りカードや、サインした物が販売されている事の報告を受けました。意としない結果にとても残念です」とショックを受けたことを報告。「純粋に応援して下さっている方々には大変申し訳ない気持ちでいっぱいですし、心が痛む思いですが」とした上で、「今後一切 送付されてきたサイン依頼につきまして差控えさせて頂く事になりました事、お詫び申し上げます」と宣言した。
今季開幕前には球団が声明を出す事態も起きた。春季キャンプ中の2月4日、中日は「沖縄春季キャンプにおいて、一部ファンの方で転売を目的としてサインを求められる行為が見受けられています。このような行為には決して及ばないようお願いいたします」と呼びかけ、「沖縄春季キャンプに限らず、今後、上記の行為等が見受けられる場合は、球団としては、本意ではございませんが、サイン等のファンサービスを制限させていただくことも視野にいれております」と対応する可能性があることを示した。
日本プロ野球選手会も2月12日、横行するサイン転売について「選手からも意見が寄せられており、選手会としても対応策を検討しています」とツイッターで発信。4月24日には、役員ミーティングでサイン転売問題などが話し合われたと報告していた。
残念な投稿です
— KOJI UEHARA (@TeamUehara) November 14, 2019
このようなことをされると、もうプレゼント企画とかをしたくなくなるので、
止めていただきたいです。
誰とか、人探しをしたくないので、皆さんの良心でお願いします pic.twitter.com/HF3mRitatl