井上VSウバーリの対戦の可能性は...
井上、ウバーリサイドの思惑は一致するものの、現実的にウバーリの次戦はランク1位との指名試合が見込まれ、ネリVSロドリゲス戦の勝者と対戦する可能性が高い。ただ、交渉の余地はあるとみられ、井上と契約を結ぶ米大手プロモーション会社のトップランクがWBC及びウバーリ陣営、指名挑戦権を持つ陣営との交渉をまとめ、指名試合の前に井上VSウバーリ戦が実現する可能性も否定できない。
また、WBO王者テテは、11月30日に暫定王者ジョンリル・カシメロ(30)=フィリピン=との王座統一戦を控えており、井上との対戦はここでの勝利が絶対条件となる。ただ、テテも目の前の一戦を通り越して井上戦を猛アピール。南アフリカの地元紙によると、テテは井上が4団体のベルトを統一していない事実を指摘し、よって「真の王者」ではないと挑発している。
右眼窩(がんか)底など2カ所を骨折しながら世界5階級制覇のレジェンドに打ち勝った「モンスター」。この一戦で世界的評価がさらに高まり、井上とのビッグマッチを求めてネリまでも「挑戦状」を送り付ける事態に。今後、井上は王座統一を視野にいれつつ、自身の持つタイトルの防衛を重ねていく方向だが、いずれにせよ世界のバンタム級は井上を中心に回っていくだろう。