安倍晋三首相の後援会メンバーが多数招待されていたことが指摘され、2020年度は中止が決まった「桜を見る会」について、岡田克也・元民進党代表が2019年11月14日、「国会に出てきてもらって、説明していただく必要がある」などとして、安倍氏による直接の説明が必要だとの認識を示した。
民主党政権でも1回だけ「桜を見る会」は開催されており、岡田氏は当時の閣僚だった。閣僚への割り当ては「おそらく数人でしょう」とする一方で、21年度以降に再開すべきかどうかについては「中身次第」だとした。
鳩山政権の「桜を見る会」、NY出張で欠席していた
民主党政権で「桜を見る会」が開かれたのは、10年4月17日。当時の首相は鳩山由紀夫氏で、岡田氏は外相を務めていた。岡田氏は当時の様子について、「いや、わたしは記憶してませんけど、僕自身が出たかどうかも記憶していない。外務大臣だったから。そういうときに日本にいたかどうかも分からない」。実際、岡田氏のウェブサイトによると、4月15日から18日までニューヨークの国連本部に出張していた。
ただ、民主党政権時代に閣僚に割り当てられた推薦枠については、記憶をたどりながら
「閣僚(1人)に対して、おそらく数人でしょう。それは自民党時代の流れで、そうなったんだと思いますけどね」
などと話した。
2021度以降の再開は「中身次第ですね」
21年度以降に再開すべきかどうかについては、
「中身次第ですね。国民とともに桜を愛でるということは、それ自身はおかしなことではない」
として、「桜を見る会」の開催自体には意義があるとしながらも、
「ただ、過剰な食事とか酒を提供するとかは...。税金ですから。基準を悪用して自分の政治活動に資するようにしてしまう。総理自らが今回やっているから一番問題。そういうことでは、桜を見る会に乗じて税金を使って政治活動をしていると言われても仕方がない。そういうものは許されない」
とも話した。
岡田氏は、今回の問題について
「後援会を大量動員してやったということははっきりしている。もし、そうじゃないというなら、ちゃんと説明してもらいたい」
などと指摘。原因は招待者を選ぶ仕組みなどではなく、安倍氏の資質にあるとの見方を示した。
「普通は総理大臣とか、みんな良識を持ってやるという前提で制度は組み立てられてるんだけど、そのタガが外れてしまっている。総理の資質なのか、周りも止める人がいなかったのか分からないが、これは恥ですね」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)