本職の経験は演技に役立った?
―― 今回の役柄は「インディーズアイドル」で、大場さんの本職はSKE48という「大手アイドル」。普段のアイドル活動が今回の演技に役立ったり、逆に今回の演技がアイドル活動に生かせたりするところはあったのでしょうか。
大場: 自分のアイドルの経験として役に経ったのは、そのライブの「振り覚え」ぐらいでした。この点ではすごく役に立ったのですが、アイドルと映画は全く別の世界で、奥深いお芝居の世界を経験すると自信になります。映画の撮影では、その現場ではわからないこともたくさんあるし、教えてもらうこともたくさんあるので、「まだまだ必死に、一生懸命に」という感じですが、いざ自分の本職に戻ろうとなったときは、やっぱりいっぱいいろんな経験をしたからこそ、人として自信がついて帰ることができるというのはありますね。
―― 御厨早苗は、映画のキーパーソンのひとりです。今回はアイドルというよりも、役者としての大場さんが前面に押し出されているように思います。
大場: そうですね、やっぱりアイドルは本職ですが、私としては、アイドルとお芝居は切り離していて考えています。リンクさせられる部分だったらどんどん活用していこうとは思いますが、またちょっと違うジャンルだなと思っているので、そこはそれこそ「新人としてよろしくお願いします」という気持ちで撮影に入っています。
―― 映画で大場さんを知った人が、「このアイドル役の人、実は本職もアイドルなんだ」と気づくこともありそうですよね。映画で学んだものを本職に持ち帰って、歌などにも今後深みが出そうです。
大場: アイドルは何を持ち帰っても自信は武器になって、何にでも活かせるので、そういう意味ではすごく面白い職業だなと思いますね。