ビオラ奏者の感想は?
果たして、先のツイッター指摘のようにビオラ演奏に注目が集まる曲になったのは、作曲の際に天皇陛下のビオラ演奏のご経験を意識した結果なのだろうか。作曲者の菅野氏側に取材を試みたが、コメントを得るには至らなかった。
ビオラ関係者は、奉祝曲のビオラ演奏部分についてどう感じたのか。バイオリンやピアノ、ビオラ、チェロ、コントラバスの「精鋭演奏家が集結」し、「ジャンルレスな音楽を探求・発信する」団体で、音楽教室も開いている「日本弦楽協会」(中川貴美子会長<バイオリニスト>)に所属する、ビオラ奏者の角田峻史氏に、J-CASTニュースが11日、話を聞いた。
奉祝曲を映像で視聴したという角田氏によると、「ビオラ演奏部分を特別に強調した曲だとは感じなかった」。ビオラの音域を生かした旋律もあったし、伴奏することが多いビオラがメロディーを担当する部分もあったが、「それが特別に珍しい、というわけでもない」とも語った。一方でテレビ放送の映像のカメラワークについては、ビオラ演奏が目立つようにしているな、とも感じたそうだ。ビオラそのものについては、「人の声に近く、親しみやすい音です」と話していた。