マイナンバーカード、伸びない普及率と弱すぎる「メリット」 iPhone対応も、できることといえば...

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   「♪私以外私じゃないの~」。社会保障・税一体改革担当相だった甘利明氏が、ロックバンド「ゲスの極み乙女。」のヒット曲にのせて、マイナンバーカード(個人番号カード)をPRしたのは2015年5月。あれから、もうすぐ5年の月日が流れる。

   その間、少しずつカードの機能強化が進められているが、なかなか普及には至らない。直近の動きと、これから予定されていることを確認しよう。

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オンライン申請への対応は一部のみ

   政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」は19年11月5日より、iPhoneからマイナンバーカードを利用してのログインに対応した。マイナポータルは、その名の通り、マイナンバーの情報ポータルとなるもの。アプリ「マイナポータルAP」をダウンロードして、マイナポータルのトップページでログインボタンを押し、「利用者証明用電子証明書」のパスワードを入れて、iPhone(7以降)のセンサーにマイナンバーカードをタッチすると、ログインできるようになった。なお、Androidでは、すでに約80機種が対応している。

   マイナポータルには現在、市区町村などが自分の個人情報をどう利用してきたか閲覧できたり、行政機関などからのお知らせを受け取れたりする機能がある。行政を電子化すれば、混雑する窓口へ行かなくていいといったメリットが得られそうなものだが、現状でオンライン申請に対応しているのは、子育て関連の一部に限られている。

   行政の電子化といえば、納税を電子申告できるe-Tax(イータックス)が有名だが、これとマイナポータルは別のサービスだ。17年1月から、マイナポータルからe-Taxにログインできるようにはなったが、マイナポータル上で確定申告の手続きまで完結できるわけではないのがややこしい。e-Taxでは20年1月から、スマートフォン(iPhoneを含む)とマイナンバーカードを利用した、所得税の確定申告書の作成・送信サービスを始める予定だ。

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