他の保育園では?労組にも相談が
全国の他の保育園でも、退職した保育士らに源泉徴収票を1か月以上も発行しないようなことは起きているのか。
この点について、全国福祉保育労働組合は11月6日、書記長が次のように取材に答えた。
「退職手続きについての労働相談で、源泉徴収票や社会保険などの書類を請求しても出てこないというケースは、たまにありますね。年に数件ぐらいです。とはいえ、相談しない人も多いとみられ、潜在的にはかなりいるのではないかと思っています」
徴収票不交付の理由については、こう話す。
「保育園運営は大きな企業ではないことが多いので、発行手続きをするのに常勤ではなく非正規の職員を雇ったり、園長や主任が自分の業務の中でやっていたりすることもあります。1か月以内の認識を持っていなかった、税理士をそろえられなかった、ということもあると思います。退職勧奨によるトラブルで保育園側が発行を遅らせたり、中には、保育士との関係が悪くなって意地悪をしたりするところも聞きますね」
保育園側にも様々な事情があるとしながらも、書記長はこう言う。
「保育士にとっては切実な問題ですので、そのことを持って、致し方ないとは言えないと思います。こちらに来られた方には、関係機関で相談を受けられますよとお伝えすることにしています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)